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睡眠外来

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群
  • いびきや無呼吸を指摘されている
  • 寝ても疲れがとれない
  • 日中の眠気が強い
  • 高血圧など生活習慣病を指摘されている

多くは、舌根の沈下などにより気道が狭くなって起こる閉塞性の睡眠時無呼吸です。体重増加・肥満が原因のこともありますが、骨格(下顎)や扁桃腺の肥大が原因のこともあり、痩せている人でも起こり得ます。無呼吸になると脳が低酸素状態になるため、血流量を増やすことで脳に酸素を供給しようとして心臓や血管系に負荷がかかります。そのため、長期に睡眠時無呼吸を放置すると高血圧や心不全、心筋梗塞、脳卒中などのリスクが2~4倍になると言われています。また短期的にも、無呼吸により睡眠の質が著しく低下するため、熟眠感が得られず、日中にも眠気や疲労感を感じることが多くなります。
重症度により治療法は異なり、マウスピースCPAP(持続陽圧呼吸療法)などが用いられます。ベッドパートナーからいびきや無呼吸を指摘されているなど、この疾患が疑われる場合には、まずは自宅で検査を実施していただき、データから治療法を提案いたします。

※当院はPhilips社と協力していますので、自宅での検査(簡易検査、PSG)やCPAP使用が可能です。

過眠症(Narcolepsy、特発性過眠症など)

過眠症
  • 充分な睡眠時間を確保していても、日中に居眠りをしてしまう
  • 突然強い眠気に襲われ、耐える間もなく寝てしまう
  • 寝入りばなに現実か夢かわからない怖い夢をみることがある
  • 金縛りによくあう
  • 大笑いした時に身体の力が抜けてしまう
  • 短時間の居眠りで爽快感が得られる

過眠症とは、長期的に充分な睡眠時間が確保されていても日中に強い眠気を感じ、居眠りをしてしまう病気です。ほとんどがNarcolepsy特発性過眠症で、特にNarcolepsyには特徴的な所見がみられることがあります。睡眠発作(突然強い眠気に襲われ、耐える間もなく寝てしまう)入眠時幻覚(寝入りばなに現実か夢かわからない怖い夢をみる)、睡眠麻痺(金縛り)、情動脱力発作(大笑いした時など感情が大きく動いた時に身体の力が抜けてしまう)などです。
適切に診断し内服加療を行うことで、多くの人が大きな支障なく社会生活を送ることができます。どちらも治療にはモダフィニルという薬を用います。以前は過度な眠気に対してモダフィニル以外の薬が用いられていましたが、肝炎などの副作用や依存性などのリスクがあり、現在ではほとんど用いられていません。また、Narcolepsyの情動脱力発作には少量のクロミプラミンという抗うつ薬を用いることで改善が期待できます。

※連携機関で1泊の入院検査を実施し、データから診断を確定します。
※ヒト白血球型抗原(HLA)の特定のサブタイプ(DQB1など)を調べ、診断の補助とすることもできます。
※当院院長はモダフィニル(商品名:モディオダール)の登録医です。

不眠症

不眠症
  • 寝つきが悪い
  • 夜中に何度も目が覚めて、その後眠れない
  • 朝早くに目が覚めてしまう
  • 日中に、集中力の低下など機能面の障害がある

不眠は多くの場合、原因として、うつ病などの精神疾患や痛みなどの身体的要因があります。例えばうつ病の周辺症状として不眠が見られる場合には、睡眠薬を服用していても根本的には解決することはなく、うつに対する治療をするべきです。加えて、ベンゾジアゼピン(BZD)系の睡眠薬は一時的に入眠がしやすくなりますが、耐性ができやすく次第に効かなくなってしまします。加えて、依存性が高いものが多く、依存症のリスクもあります。
これらの要因がない場合には、精神生理性不眠や逆説性不眠、睡眠衛生の問題などが考えられます。精神生理性不眠は、「寝よう寝よう」と過剰に意識して余計に眠れなくなる状態のことです。普段の睡眠環境(自室のベッド)では逆に目が冴えてしまうことがままありますが、逆に慣れていない環境(ホテルなど)ではスムーズに入眠できることもあります。逆説性不眠は、実際にはある程度眠れているにもかかわらず、感覚としては「全然眠れなかった」と感じる状態です。睡眠誤認という言い方をされていた時代もあり、睡眠の質や時間が変化していく中高年の方に多くみられます。睡眠衛生の問題は多岐にわたりますが、例えば、(本来は夜寝るために使用する)ベッドの上でゲームをしたりテレビを観る、布団に入った後で眠れないままに長時間床上で過ごす、などです。また、誤解されがちですが、就寝前の飲酒や臥床時間が長いことも睡眠衛生としては不適切で、不眠の要因になり得ます。
いずれにせよ、いたずらにBZD系などの依存性の高い睡眠薬を用いるのではなく、状況や要因を把握した上で、適切な睡眠衛生のための知識を獲得し、それらを実践していく必要があります。薬物治療はあくまでも補助的であるべきです。

概日リズム障害

概日リズム障害
  • 朝が起きられない
  • 睡眠時間が後退している
  • 少しずつ睡眠時間がずれていく
  • よく昼夜逆転する

本来、人間の体内時計の周期は概ね24時間よりも少し長く、学校や仕事などの日課や朝に日光を浴びることにより24時間の周期に合わせています。睡眠覚醒相後退障害では、例えば、通常の社会生活(09:00-18:00の勤務や08:00-16:00の学校など)を送らねばならない状況で、03:00-11:00というように睡眠相が後退し固定してしまっている状態のことです。通常の時間には寝つけず、朝も起きにくいため、仕事や学業に支障が出ることがあります。非24時間睡眠覚醒リズム障害では、24時間よりも長い体内時計の周期のままに毎日少しずつ睡眠相がずれて(後退して)いき、昼夜逆転することもよくあります。どちらも児童や若年成人に多くみられます。一方、睡眠相の前進は高齢の方で多くみられます。
毎日の睡眠時間を記録する睡眠日誌を用いて、数週間以上のパターンを特定し診断します。治療としては、カフェインを控えたり日中と夜間で環境光の照度を変えるなどの環境調整を行い、加えて補助的に少量のメラトニン受容体作動薬や高照度光療法(10000ルクス程度の高照度光による治療器具を用いる)などが検討されます。

むずむず脚症候群・
周期性四肢運動障害

むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害
  • 主に夜間就寝時や安静時に脚がむずむずして眠れない
  • 脚を動かさずにはおれず、動かすとましになる
  • 歩いている時などには症状はない
  • 就寝中に脚が動いていることを指摘されている

むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome: RLS)は、下肢を中心に不快な感覚(むずむず感)が生じる疾患です。むずむず感は主に下肢(足~大腿部)に生じますが、上半身、腕などにもみられる場合があります。基本的には夕方~夜間の安静時や就寝時に症状が強く、これにより寝つきにくくなります。「脚を動かしたい」という衝動が強く、動かすと症状は一時的に改善します。歩行している際など運動時には症状はほとんどみられることはありません。この疾患は児童から高齢者まで幅広くみられますが、特に女性では約2倍と多くなっています。また、RLSの患者は7~9割が睡眠時の周期性四肢運動(Periodic Limb Movement of Sleep: PLMS)を合併します。PLMSでは就寝中の周期的な脚のピクつきにより、中途覚醒が増えるなど睡眠の質が低下します。
RLSもPLMSも、ほとんどがドパミン製剤などの薬物療法で症状の軽減が可能です。また、いくつかの薬剤が症状の原因となっていることもあります。他には鉄欠乏、特に体内の貯蔵鉄を反映するフェリチンの値が低く(<50μg/L)なるとRLS症状が出現しやすくなります。この場合は食事や内服で鉄を補充することでも症状の改善が期待できます。

REM睡眠行動障害

REM睡眠行動障害
  • 就寝中に大声で叫んでいる
  • 夢の内容と同じように身体が動く
  • 就寝中にベッドから落ちる、隣の人を殴る
  • 昔から便秘がち
  • 匂いがわかりにくくなった

睡眠にはREM(Rapid Eye Movement)睡眠とNREM(Non Rapid Eye Movement)睡眠があり、REM睡眠中は普通、筋緊張が消失し身体は動きません。また、鮮明な夢・怖い夢はREM睡眠の時に見ることが多いです。REM睡眠行動障害(REM sleep Behavior Disorder: RBD)では、REM睡眠時の筋緊張が消失しておらず、鮮明な夢(何者かに追われている、戦っているなど)を見ると、夢の中の動きをそのまま現実でもしてしまいます。結果としてベッドから転落してしまったり、ベッドパートナーを殴ってしまったりすることがあります。行動中は声掛けなどで簡単に覚醒させることができ、すぐに夢を見ていたと自覚し、夢の内容も覚えていることがほとんどです。
RBDでは自身や周囲で寝ている人が負傷することもあるので、早期の診断と治療が必要です。まずは就寝環境の安全を確保すること(別々のベッドや布団で寝る、ベッドの下にマットを敷くなど)が最優先ですが、薬物療法により夢内容の行動化を減少させることも期待できます。また、余談ですが治療により夢の内容もマイルドになる傾向があります。
「就寝中(就寝後)の異常行動」としては下記の覚醒障害やせん妄、解離などとの鑑別が必要になりますが、RBDでは夢の内容をそのまま実行するだけですので、例えば「ドアを開ける」「階段を降りる」などのある程度精緻な動作はできないでしょう。詳細にお話をうかがえば大半は鑑別可能ですので、まずはご相談ください。

※連携機関で1晩の検査入院を行うことも可能です。

NREM睡眠からの覚醒障害

NREM睡眠からの覚醒障害
  • 就寝後に歩き回っている
  • 就寝後に何か食べている
  • 行動や食事の記憶はない
  • 話しかけてもまともな会話が成立しない

覚醒障害群には、錯乱性覚醒や睡眠時遊行症、睡眠時驚愕症があります。どれも本人は行動中の記憶がないことがほとんどです。錯乱性覚醒は歩行することはありませんが、床上で混乱した様子が確認されます。睡眠時遊行症はいわゆる夢遊病と言われてきたもので、混乱した様子で歩いたり走ったりします。声をかけても反応は乏しく、しっかりとした受け答えができません。睡眠時驚愕症はいわゆる夜驚症で、就寝中に突然絶叫し、脈や呼吸が早くなっている様子が観察されます。どれも主に子供や若年の成人にみられ、これらそのものは異常ではなく、加齢とともに減少していきます。ただ、特に睡眠時遊行症では暴力行為や危険行為を伴うこともあり、注意が必要です。頻度や程度が著しい場合には薬物療法も考慮します。また、睡眠時無呼吸症候群が要因となることもあり、その場合は合わせて治療が必要です。
また、似たような疾患として睡眠関連摂食行動(Sleep Related Eating Disorder: SRED)というものがあります。SREDでは就寝後に覚醒し異常な食行動がみられ、本人は食事をしたことをほとんど覚えていません。問題はこの食行動が概ね異常な形で現れるところです。高カロリーなものを食べる程度であれば短期的には大きな問題にはなりませんが、本来生食しないもの(生肉や冷凍のままの食品など)や食用でないもの・有害なもの(コーヒー豆や洗剤など)を食べてしまうことがあり、直ちに健康に影響が出る場合もあります。ベンゾジアゼピン系(もしくはそれに類するZ-drugと呼ばれるもの)の睡眠薬や抗不安薬が原因になっていることが多く、特にゾルピデムを使用している症例が多くみられます。

精神科・心療内科

うつ病

うつ病
  • 活動量が減った
  • 趣味が楽しめなくなった
  • 集中力がなくなった
  • 食欲がない
  • 眠れない

うつ病とは脳の働きが鈍っている状態のことです。脳の働きが鈍ると、意欲や集中力、思考力が低下します(中核症状)。そうすると、今までできていたことができなくなってしまいます。例えば、「趣味が楽しめなくなった」「好きなドラマや番組を視聴していても内容が頭に入ってこない」「今までなかったミスを繰り返す」「仕事の効率が落ちた」といったようなことが起こります。加えて、「食欲がない」「眠れない」「不安」(周辺症状)といった症状もよくみられ、むしろ、自覚として目立つのはこの周辺症状であることも多いです。このような状態になると気分が良いわけはなく、結果として「気分の落ち込み」がみられるようになります。
うつ病は誰でもかかり得ますし、基本的には「治る(=精神科通院を卒業できる)病気」です。十分な休息は必須で、環境調整や抗うつ薬が必要なこともあります。治療により、できなくなったことがまたできるようになってくると、次第に落ち込んでいた気分も持ち上がってきます。回復過程では「何ができるようになったか」に目を向けていくことが重要で、そのためには「なんとなく気分が落ち込む病気」として扱うのではなく、そもそも「何がどの程度できなくなったのか」を把握しておく必要があります。
薬物療法において注意すべき点としては、睡眠薬や抗不安薬だけではうつ病が治ることはほとんどないということです。これらのほとんどはベンゾジアゼピン系とよばれるもので、依存性が強く、また耐性ができてしまうために使用を続けると効果は弱くなります。一時的なごまかしではなく、本来の自分に戻ることを目標に適切な治療をしましょう。

適応障害

適応障害
  • 環境の変化や人間関係など明らかなストレスがある
  • 抑うつ症状(集中力の低下、気分の落ち込み、食思不振、不眠、不安など)がみられる
  • 頭痛・腹痛など身体の症状がある

適応障害は、生活環境の変化や人間関係などのストレスが原因となり、心身に不調をきたした状態のことです。上記のうつ病のような症状(抑うつ症状:集中力の低下、食思不振、不眠など)がみられることが多く、頭痛や腹痛、吐き気などの身体症状が出現することもあります。自宅では問題なくても、学校や会社でのみ症状が出現するということもあります。うつ病との違いとして、大半はストレスの原因から離れることでこれらの症状が改善します。薬物療法はあくまで補助的に用いるもので、根本的には環境調整が重要です。
程度や要因に応じた治療法・対処法を一緒に考えさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害(躁うつ病)
  • 寝なくても大丈夫
  • アイデアが次々浮かんでくる
  • 異常に元気
  • 以前よりよく喋る

双極性障害では、うつ状態の時期とは別に躁状態の時期があります。躁状態では気分が異常に高揚したり怒りっぽくなったりすることがあり、「眠らなくても大丈夫」「いろんなアイデアが浮かんでくる」と言って睡眠時間が明らかに減少したり、本来よりも異常に活動的になったりします。一見エネルギーが高くいい状態のように見えることもありますが、あくまで「元気の前借り」の状態なので、その後エネルギーがなくなりうつ状態になります。また、躁状態では注意が散漫になっていることが多く、仕事や作業のクオリティが低下し、ミスが増える傾向があります。明らかに不要なものを大量に買ったり、急に大金を使ってしまったりと非常に困った結果になる場合もあります。一般的に躁状態は1日2日ではなく、しばらくの間持続してみられます。自覚はないことも多く、同居している家族の方が「最近少しおかしいな」と感じる程度のこともままあります。
うつ病とよく似た病気と思われがちですが、まったく違う病気で、治療法も異なります。それどころか抗うつ薬により躁状態が引き起こされることもあるため、注意が必要です。躁状態が著しい場合などには入院による治療が考慮されます。
また、内服治療の注意点として、双極性障害の治療に用いるいくつかの薬剤(炭酸リチウムやバルプロ酸など)は胎児に悪影響を与えるため、妊娠・出産の際には事前に服用を中止する必要があります。

不安障害

不安障害
  • 人前に出るのが怖い
  • 突然恐怖に襲われ、動機や呼吸苦が出現する
  • 電車やバスで強い恐怖や不安を感じる

不安障害は、過剰な不安や恐怖によって生活に支障をきたす病気の総称で、以下のような種類があります。

社交不安症
人前で話をする時など注目を集める場面で極度の緊張や不安がみられる
パニック症
突然激しい不安に襲われ、動悸や発汗、窒息感などが現れる
広場恐怖症
公共交通機関(バスや電車など)や人混みの中、店舗内などで強い恐怖を感じる
全般性不安症
日常のさまざまなことについて過剰に心配する

社交不安症や広場恐怖症では、回避行動(恐怖や不安を感じる場面を避けること)により日常生活に支障をきたします。暴露療法という、より不安強度の低い場面から段階的に慣らしていく治療が有効です。そもそもの不安が強く暴露療法もままならない場合などには、これを軽減するためにSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)などの薬物療法が必要になることがあります。

強迫性障害

強迫性障害
  • 何度も手を洗ってしまう
  • 鍵を何度も確認してしまう

強迫性障害(強迫症)では、「手が汚れている気がする」「鍵をきちんと閉めたか気になる」「(運転していて)人をひいたかもしれない」などの強迫観念にとらわれ、場合によっては「繰り返し手を洗う」「何度も戸締りを確認し続ける」「車で何度も同じ道を確認しに行く」といった強迫行為を行うことになります。当然これらは苦痛を伴うだけでなく、特に強迫行為によって日常生活に支障が生じることになります。強迫観念の背景には不安があることも多く、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)などによる薬物療法により軽減が期待できます。根本的には暴露反応妨害法という行動療法を実践するのが最も効果的です。これは不安や恐怖を感じる場面にあえて暴露し、それを解消するための行為(強迫行為)を妨害するというものです。まずは自身にとって実践するときのハードルが低いものから挑戦していきます。例えば、まずは「手を洗う回数は減らせなくても、1回の時間を短縮する」「手を洗う時間は短縮できなくても、回数を減らす」「鍵の確認自体はやめられないが、あらかじめ上限回数を設定する」などから始めます。慣れてきたら少しずつ時間を短縮したり回数を減らしたりしていくことで、日常生活への影響が少なくなっていきます。これを実践する際にも、そもそもの不安感を軽減するため上述のような薬物療法を補助的に用いる方が良い場合があります。

統合失調症

統合失調症

統合失調症では様々な症状がみられますが、主に思考の障害幻覚、自我障害がみられます。思考の障害としては妄想が一般的で、中でも「何者かに監視されている」「嫌がらせをされている」といった被害妄想はよく見られます。なお、「妄想」というものは自分では妄想であると気づけず、他人が訂正することもできません。思考の障害では他に思路の異常がみられ、会話がまとまりを欠いたり、会話中に急に停止してしまうこともあります。幻覚はほとんどが幻聴で幻視はまれです。幻聴の内容は様々で、一方的に悪口を言われることもあれば、幻聴と会話できる場合もあります。自我障害では、自我境界といって自分自身と自分以外(他人だけでなく、自分の周囲の空間なども)の境界が曖昧になってきます。そうすると、自分で考えているのか、自分の考えで行動しているのかなどがわからなくなります。結果として「自分の頭の中の考えが相手にわかってしまう」、「考えを吹き込まれている」、「身体を操られている」などといったように感じるようになります。
これらの症状により社会生活に大きな支障があるのはもちろんのこと、未治療期間が長くなったり再発を繰り返すことで人格水準を含めあらゆる機能が低下していきますので、早期に治療が必要です。抗精神病薬による治療が基本で、場合によっては入院治療も考慮されます。

認知症

認知症
  • 物忘れを指摘されている
  • 昨日の夕ご飯がわからない
  • 料理を失敗するようになった

認知症にはいくつかのタイプがあります。多くはアルツハイマー型認知症(比較的ゆっくりと進行し、記憶障害が中心)ですが、他にレビー小体型認知症(幻視があったり、パーキンソン病やREM睡眠行動障害を合併しやすい)、脳血管性認知症(脳卒中の既往があり、怒りっぽくなるなど急に性格が変わったようにも見える)などがあります。また、これら複数の要素が併存している場合もあります。これらの認知症にうつ病を合併したり、そもそも高齢の方のうつ病が認知症と間違えられることも多く、うつ病をしっかりと鑑別する必要があります。
認知症の進行とともに妄想や易怒性の亢進(怒りっぽくなる)などの行動心理症状が出現し、家族の方も対応に困ることがあります。対症療法として薬剤を使用することもありますが、高齢の方では副作用も出やすいため、特に鎮静作用がある薬剤については慎重に用量を調整する必要があります。また、特にベンゾジアゼピン系の薬剤は、高齢の方や認知症の方ではせん妄を含め様々なリスクを上昇させるため、使用は控えるべきです。現状では認知症を完治させる方法はなく、内服治療も(認知機能の低下そのものではなく)「認知症症状」の進行を遅らせることが目的の対症療法です。家族の方と、何よりも自分自身が快適に暮らしていくことを重視すべきで、ケアマネージャーへの相談や介護保険の申請、適切な社会資源の導入なども検討されます。

自閉症スペクトラム症、注意欠如多動症

自閉症スペクトラム症、注意欠如多動症
  • 「空気が読めない」と言われる
  • 人間関係が苦手
  • 忘れ物が多い
  • じっとしていられない

自閉症スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)では、人との距離のとり方や接し方が極端であったり、状況に応じた行動をとれなかったりと、コミュニケーションが苦手になりがちです。また、こだわりが強く、興味や活動の対象が非常に限定されていることがあります。ただ、スペクトラムという名前の通り、平均的な範囲からASDと診断される範囲までには連続性があり、これらのASDの特徴というのは誰しもが多少持っていても何ら不思議のないものです。つまり、誰でも持ち得る特性が社会生活上の支障がある程に強い場合にあえて診断をつけるということです。
注意欠如多動症(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: ADHD)では、不注意と多動・衝動性が特徴です。不注意に関しては、注意の持続が困難で、宿題などの課題をやり遂げられない、ささいなことですぐ気が散る、頻回に忘れ物をしたり約束をわすれてしまったりする、などがみられます。多動・衝動性に関しては特に児童によくみられます。授業中席に座っていられず立ち歩く、順番が待てない、などです。ただ、「眠気」があると注意散漫になりADHDの不注意と同様の状態になるため、睡眠不足はもちろんのこと、無呼吸や過眠症、リズム障害など日中の眠気をきたす睡眠関連疾患を除外する必要があります。
ASDもADHDも疾患や障害というよりは特徴・特性といった方が正しいもので、必ずしも悪いことだけではないように思います。こだわりが強い方が何かを極めるにはいいこともありますし、注意が移りやすい方が色々なことに取り組めるかもしれません。各々が生きやすいように、まずは本人と周囲も含めて特性を把握し、必要があれば補助的に内服も用いることもあります。

連携している高次医療機関・
使用メーカー

  • 社会医療法人杏和会 阪南病院
  • Philips